暗黒物質なんてSFっぽい名前がついている別名ダークマターの存在が近年科学者の間で取り沙汰されているらしいです。
前々からその名前は時々聞いた事が有り、興味がわいたので少し調べてみました。
暗黒物質ダークマターの概要
今まで私が夜空を見渡したとき、目にみえる星々の間にある暗闇の空間は何もない真空で無の状態であると思っていました。しかし近年学者達の間ではこの暗部に、宇宙の大半を閉めるエネルギーOR物質が存在している可能性があることがわかってきたそうです。
物理学ではエネルギー≒質量であるのですが、目に見えて観測できる存在ではない為、今現在どの様な形で存在するかまでは解明できていません。
宇宙の暗部に存在する目に見えない存在である事から、暗黒物質なんて名前がついていますが、映画で語られる様な悪のスーパーパワーには関係無い話です。
現状はその存在自体観測に成功しているわけではなく、この物質なくして説明のつかない間接的な現象からの推測の段階であるとの事です。
しかし研究者の予想では目にみえる物質の宇宙全体総質量に対する割合は僅か5%、それ以外が暗黒物質OR暗黒エネルギーが閉めているとの見解らしいです
これが事実なら宇宙空間の大半はこの暗黒物質ダークマターに満たされている事になるはずです。
暗黒物質ダークマターの根拠となる事実1
まず最初にこの存在を唱えたのは80年程前、あるスイスの学者で、目にみえる銀河団の総物質の質量が産み出す重力場だけでは回転流動する銀河のまとまりを到底維持できないことに気が付いたからだそうです。
ここで銀河のまとまりを維持するための充分な質量を補い、光を放出しない目にみえない存在である暗黒物質ダークマタが銀河内に多量に存在するはずであると予測しました。
暗黒物質ダークマターの根拠となる事実2
次にこの暗黒物質の存在を示す間接的な事実が観測されたのは1970年アメリカでした。回転する銀河内の恒星は例外なく同じ速度で回転している事実が計測されました。
普通なら銀河の中心を基点として恒星がその中で回転しているなら、中心から離れるほど回転速度は遅くなるはずですが、中心からの距離に関わらず同じ速度で回転しているのは目に見えない多量の物質が作り出す重力場が全空間に働いているはずであると結論付けました。
暗黒物質ダークマターへのアプローチとは
この目に見えない暗黒物質ダークマターを観測する手段なのですが、有効な方法の一つとして利用されているものに、重力レンズ効果の利用があります。
遙か彼方の銀河が発する光が暗黒物質の固まりを通り過ぎる時、その大きな重力場の影響で光がその固まりの廻に沿って歪曲しながら進むため、観測点の角度により対象の位置がシフトしている様に見えてしまうことからその存在を確認できる様になります。
今現在このようなアプローチにて暗黒物質の宇宙分布図を作成中とのことで近々完成するかもしれないですね。
まとめ
宇宙の空間のほとんどを埋め尽くすこの物質の存在が本当の事実なら非常に興味深い事です。そして大部分を占める事実から、この宇宙の営みに取って非常に重要な役割を持っているに違いありません
ちょうど地球を取り巻く環境に、空気が目に見えずとも存在する様にです。
先にも書きましたが、その名前からしてSF映画っぽい(はっきり言ってスターウオーズの事ですが)悪の暗黒パワーらしいい想像をしてしまっていたのは私だけでしょうか。
しかしながらどうやらこの物質は、この宇宙の秩序を支える重要な存在らしと認識し直さなくてはならない様です。
では今回はこの辺で終わりにしたいと思います。