NASAは常に太陽の活動を監視しているわけですが、その中で度々起こる太陽フレアに着目監視を強化しています。
これはこの太陽フレアが放つ放射線や電磁波が、船外活動をおこなう宇宙飛行士の体や電子機器に多大な影響を与える為、常に監視が必要だからです。
遮る物のない宇宙空間では直撃を受けてしまうので、大規模なフレアが発生する前兆があればただちに安全な場所に退避しなくてはなりません。
そして近年外宇宙にて破壊力が桁違いの最大級のスーパーフレアが、太陽規模の恒星で観測され話題になりました。
しかしそれはあくまで遥か彼方の出来事で、幸い地球には直接な影響はありませんでした。
では我々の太陽は太陽系の惑星を壊滅させるほどのスーパーフレアを起こす可能性が有るのか、興味がわきましたので調べてみました。
スーパーフレアの概略
フレアとは恒星の表面でおこるエネルギーの爆発のことで太陽でも度々起こるのですが、その中でも通常の100~1000倍のエネルギーを放出する最大級の爆発を特にスーパーフレアと呼びます。その原因は磁力線のねじれにあるとされています。
磁力線の捻れが限界を迎え大爆発をひきおこす様は、例えば輪ゴムの束を捻った時を考えるとわかりやすいと思います。
輪ゴムを捻るほど段々とたまつたエネルギーが限界を迎えると、輪ゴムが切れ弾け飛びます。
丁度このような状態が天体規模で起こっている認識でいいと思います。
幸い近年太陽でスーパーフレアが発生した記録はありません。
普段は我々は地球を取り巻くオゾン層や磁場によって、太陽フレアの脅威から守られていますが、もしスーパーフレアが太陽で起こってしまえば大変な事態になるのは明らかです。
全てのオゾン層は破壊され、焼かれて死に絶えるか、強力な放射線にさらされ死に絶えるか、どちらにしろ滅亡確実です。
しかしどうやらやら安心 してもよさそうです。
近い将来太陽でスーパーフレアか起こる可能性は
先に結論をいつてしまえば太陽でスーパーフレアが起こる可能性は極めて低くそうです。確かに太陽とほぼ同じ規模の恒星でスーパーフレアが観測されているのは事実です。

しかしそれらは皆生まれたての星で、自転速度が速く、スーパーフレアのエネルギーの元の磁場のねじれのパワーが大きいからと考えられています。
そしてもうひとつの理由に太陽系の惑星の位置も関係しています。
もし木星クラスの大型惑星が水星軌道に存在したなら、太陽と互いの磁力線が絡まりあい捻れのエネルギーはいずれ限界を迎えスーパーフレアを起こす可能性はあると考えられています。
しかしながら木星が軌道をはずれて太陽に影響を及ぼす程接近するなんて、よほどの事態がない限りあり得ない話しです。
幸い我々の太陽は自転速度も遅く、磁力線の捻れに影響を及ぼすほどの大型惑星とは距離があるわけで、スーパーフレアを引き起こす可能性は極めて低いです。
ところでニコラスケイジ主演のノウイングと言う映画ご存知でしょうか。
この話の中で地球を滅ぼすのがまさしくこのスーパーフレアなんですが、興味あるかたは娯楽として安心して見てくれればいいと思います。
まとめ
上記の事を考えてみると、太陽から絶妙なバランスの位置にある地球は本当に奇跡の星である事や、地球から眺める宇宙が静かな空間に見えてしまうのですが、実際は常識はずれの事が常に起こっているんだとつくづく思ってしまいます。では今回はこの辺で終わりにしたいと思います。